ことばと猫と音楽と

英語を教える仕事をしています。猫が大好きですが、今は飼っていません。子どもの頃から大人になるまで、音楽を勉強しました。今も細々と学んでいます。食べることが大好き。

つわりにやられた話

 結婚が遅かったですし、子どもは無理かなぁ、と思いつつも、夫婦共できれば欲しいという希望があったので、クリニックに通って2年ほどあれこれ努力をしました。時には神頼みとばかり、神社にお参りをしたりして、自分たちなりにベストを尽くしましたが、なかなか授かりませんでした。

 これで最後、もしこれでうまくいかなかったら、クリニックを変えるか、諦めるか考えよう、と思った矢先、妊娠がわかりました。まさかこの私が妊娠するなんて!それは嬉しいサプライズでした。

 初めのうちはほとんどなにも感じなかったのですが、心拍を確認してしばらくすると、「これが噂の…」気分の悪さが…。普通の吐き気とは明らかに違う、なんとも言えない具合の悪さです。

 やがて「これはつわりだ」とはっきり感じるようになりました。英語ではmorning sickness と言うそうですが、私の場合は朝より夕方以降。職場の廊下を歩いていても、「おえぇっ…」が容赦なく襲ってきます。空腹になると吐き気が増すので、早めに晩ご飯を食べなくてはなりません。食べ物も、食べてみないと食べられるかわからない、食べられても後から吐いてしまう、味覚が変わって甘いものが苦く感じられる、など。様々な困難が襲ってきます。

 歯磨き粉やシャンプー、洗剤のにおいもダメ。スーパーやドラッグストアのにおいもダメ。体がしんどくて日中なんとか仕事をこなすので精一杯で、帰宅してから家事や持ち帰り仕事はとてもできない状態が続きました。

 職場の夏休み中は、給食がなかったため、毎日冷たいお蕎麦を食べに出かけました。夫が遅い日にはひとりであんかけ焼そばやラーメンを帰りに急いで食べてから帰宅する日々。つわりで何も食べられない人もいる中、わたしは食べていた方だと思います。

 一般的に、つわりは安定期に入ると治まる、と言われているのですが、わたしの場合は妊娠6ヶ月を迎えた現在も続いています。ピークは過ぎ、ある程度食欲は戻りましたが、夜の具合の悪さは相変わらずで、少し無理して動いた日や、食べすぎた日には更に悪化します。

 もうかれこれ4ヶ月、毎日具合の悪い日が続いています。妊娠することがこんなに大変とは、実際にしてみないとわからないことのひとつですね。世界中の全てのお母さんを、尊敬できるようになりました。こんな思い(私よりももっとつわりが重かったので、これ以上の)をして私を産んでくれた、そして今も何かと気にかけ、時間のある限りせっせと私にご飯を運んでくれる母に、頭の上がらない日々です。