ことばと猫と音楽と

英語を教える仕事をしています。猫が大好きですが、今は飼っていません。子どもの頃から大人になるまで、音楽を勉強しました。今も細々と学んでいます。食べることが大好き。

うたのこと

 歌うことは子どもの頃から大好きでした。両親も歌うことが好きだったので、わたしはいつも歌に囲まれていたように思います。


 若かった両親が小さい私を抱いて、七つの子を歌ってくれたこと。フレーズの最後を面白く変奏して、私をゲラゲラ笑わせたこと。母の歌う子守唄。レコードから流れていた童謡やキャンディキャンディの歌。両親が好きだった歌番組に合わせて踊ったピンクレディ。初めておねだりして買ってもらったイモ欽トリオのレコード。弟が習っていた民謡。(幼い頃は良い声でした。)チャゲアスのものまね…。ジャンルは色々ですが、歌にまつわる思い出は、いくつもいくつも蘇ります。


 高校に入ると、大学は音楽科へ進学することを決めていました。はじめは、5歳から続けていたピアノを専攻しようと思っていましたが、元々素質がなかったのか、練習がしんどくなってきていたからか、高校2年の頃にはわたしのピアノの演奏は行き詰まってきてしまいました。


 声楽は高校1年生で習い始めました。週に一度の、隣町に住む先生のご自宅でのレッスンは本当に楽しかった。わたしが歌うといつも先生は、「ん〜。いいぞ〜。」と言ってくれました。ほめられて良い気分になって、声楽が大好きになりました。


 高校2年の時、当時のピアノの先生に、「声楽に専攻を変えたら?ピアノはあまり向いていないかも。」と言われました。それまで歌はわたしにとってあまりに身近な「遊び」だったので、まさか大学で歌を「勉強する」という選択肢があるとは、思いついていませんでした。大好きな遊びが勉強だなんて、最高じゃないか?専攻を声楽にすることにしました。


 それから歌はわたしの人生にとって、最高の遊びであるとともに、専門になりました。 元々何もしなくても良く出る声ではないので、歌手になることは叶いませんでしたが、大人になってからも、ソロや合唱でステージに立つこともあります。また、勤め先が中学校であるため、普段は英語を教えていますが、時々子どもたちに合唱や発声を指導する機会もあり、細く長く、歌うことができているなぁ、という感じです。カラオケも大好き。


 数年前から新たに先生に付いて、声楽を学び直しています。10年後ぐらいに、コンサートができるくらい歌が上達したらいいな、というのが、密かな野望。